前回はカイロプラクティックとパーキンソン病についてのEBMを書きました。結論をいうとまだカイロ界ではEBMに基づく研究が乏しい状態です。
そんな発展途上の中でも、コロラド州のErin L. Elster, D.C.は、自身の治療院で過去5年間治療を行なった44人の多発性硬化症(MS)患者と37人のパーキンソン病(PD)患者のデータを調査したものを米国カイロプラクティック専門雑誌「Journal of Vertebral Subluxation Research」(2004年8月2日)に発表しました。
それによると治療期間は患者によって異なりますが、MS患者の91%、PD患者の92%で客観的・主観的共に症状が改善がみられたそうです。さらに、その後の悪化は無いようです。
私がこの論文に着目したのは、81人の患者さんのうち78人が首と頭になんらかの既往歴があったということです。
具体的な既往歴は交通事故が39人。スキーや、乗馬、サイクリングや、フットボールなどで首を痛めたのが29人。凍っている歩道の上か階段の下側への落下が16人です。(重複あり)
交通事故とパーキンソン病の関係でしっかりとした論文はありませんが、以前から多いのではないか言われているようですし、この論文を見る限りでは頚椎の既往歴とパーキンソン病は無関係では無いように思えます。
Erin L. Elster, D.C.は頚椎のみに施術を行っていますが、事故は全身症状ですので、後遺症が出る前に身体をしっかり治すことがパーキンソン病の予防に効果的と言えるのではないでしょうか。
まだ書きたいことはありますが、長くなりそうなので今回はここまで。
次回もパーキンソン病と代替医療や東洋医学に関わるお話をしていきたいと思います。
柴田 泰之(スパイナルケア)