06/05/24

痛みと運動

昔、大きな怪我をした時、「絶対安静」と言われた覚えのある方は多いと思います。最近はリハビリテーションの世界でも早期に動かすことを進めているみたいです。その理由として手術後の安静やギプスによる固定が長期にわたると関節の動きが悪くなるため、この「関節の可動域制限」が原因で慢性痛になると言われているからです。
では、なぜ関節の可動制限が起こるのでしょうか?

よくエコノミー症候群という言葉を聞きます。(ビジネスクラスでもなるのでロングフライト血栓症とも呼ばれているみたいですが・・)
正式には「静脈血栓塞栓症(じょうみゃくけっせんそくせんしょう)」という長い疾患名ですが、これは筋肉を動かすことによるポンプ作用が働かないために静脈血が滞って血栓が出来る疾患です。筋肉を動かさないとこれと同じことが関節にも起こります。

筋肉はゆるんでいると、収縮による筋ポンプの役割を果たさなくなります。そのため手足には静脈血が貯まります。すると末梢の血管圧があがり、透過性が亢進します。それによって浮腫が起こります。コラーゲンとは軟部組織を構成する線維の一つで、組織の張力を生成する役割をします。浮腫によってコラーゲン量が増加すると張力が増します。加えてコラーゲン線維内の結合が強くなるため、組織と組織の間を結びつける働きが強くなり、可動域制限が起こります。

ちょっと難しくなりましたが、重要なのは関節の可動性減少を招かないためにも早期リハビリテーションが必要だということです。私は慢性腰痛患者や肩こり患者が来院された時、神経痛や炎症時の痛みを除いた、ほとんどの症状で「痛みを我慢して動かしてください」とアドバイスします。「重だるい痛み」や「奥深いしびれ」などは気にしないで動かしてください。とも言います。ただし痛みの種類によっては動かさない方が良い痛みもありますので、実際に検査してみなければ「動かして」とは言えませんが。。
カイロプラクティック治療は神経の働きを向上させるとともに、筋肉が付着する関節の動きを良くして筋肉にかかる負荷を減らすことができると考えられていますから、慢性痛にも非常に有効な治療法であると言えます。

柴田 泰之(スパイナルケア桜新町)

Posted at 06,05,24
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